「本文に書いていないから不一致」と判断していませんか。本文と矛盾する文と、本文だけでは確かめられない文は別です。立命館大学の英語を目指す人向けに、短い独自英文と6つの判定を使い、根拠を残す練習をします。教材全体の順番は親記事の立命館英語の参考書ルートへ。
大学の2027年度入試ガイドに掲載された2026年度一般選抜の出題方針では、長文に関して、一致・不一致・英文の内容だけでは判断できない、の区別を問う例が説明されています。年度・試験日で異なる場合があるため、受験する方式の公式問題も確認しましょう。以下は編集部作成の練習問題で、大学の問題・解答を転載したものではありません。
三つの判定は、根拠の状態で分ける
| 本記事での練習記号 | 判定 | 必要な根拠 |
|---|---|---|
| T | 一致 | 本文から選択肢の内容を導ける |
| F | 不一致 | 本文から選択肢と矛盾する内容を導ける |
| NG | 判断できない | 本文だけでは真偽が決まらない |
本記事での練習記号
T
判定
一致
必要な根拠
本文から選択肢の内容を導ける
本記事での練習記号
F
判定
不一致
必要な根拠
本文から選択肢と矛盾する内容を導ける
本記事での練習記号
NG
判定
判断できない
必要な根拠
本文だけでは真偽が決まらない
T/F/NGは本教材の表示です。本番で使う番号・記号は問題の指示に従ってください。単語が本文にあるかどうかではなく、主語・時点・数量・比較対象・原因まで同じかを見ます。
図解1 判定の分岐
はい
一致(T)
いいえ
次の分岐へ
はい
不一致(F)
いいえ
判断できない(NG)
オリジナル英文|図書室の開室時間
英文内の学校・数値・調査は説明のための架空設定です。外部の実験や実在校の成果ではありません。まず英文を読み、各文の先頭の番号を根拠の記録に使ってください。
(1) At Brook School, the library used to close at 4 p.m. every weekday. In September, it began staying open until 6 p.m. on Tuesdays and Thursdays. Its closing time on the other weekdays did not change.
(2) In the first four weeks, a total of 80 different students visited during the extra hours. Of these students, 50 answered a questionnaire, and 35 of those respondents said that the later closing time helped them finish homework at school. The other 15 respondents did not report this benefit.
(3) The school did not collect students' test scores for this project. The librarian said that the questionnaire described the experiences of the students who answered it, not necessarily those of every visitor. She also noted that students chose whether to visit; they had not been randomly assigned to different groups.
(4) The school plans to keep the extra hours for another month. It has not announced whether the arrangement will continue after that. The report says nothing about how students traveled home.
判定する6文
- In September, the library closed at 6 p.m. on two weekdays each week.
- All 80 visitors said that the extra hours helped them finish homework at school.
- Most of the students who answered the questionnaire reported the homework benefit.
- Students' test scores improved because the library stayed open longer.
- The library is certain to keep the extra hours for the rest of the school year.
- Every student who visited during the extra hours traveled home by bus.
解答欄:1__ 2__ 3__ 4__ 5__ 6__。各問に本文番号と、決め手になる短いメモを添えてください。
解答|不一致と判断不能の境目を確認する
| 問 | 判定 | 根拠 | 確認する違い |
|---|---|---|---|
| 1 | T | (1) Tuesdays and Thursdays | 2曜日の開室延長で一致 |
| 2 | F | (2) 回答50人、そのうち35人が利点を報告、15人は報告なし | 80人全員が言った、とは矛盾 |
| 3 | T | (2) 35÷50=70% | 回答者の過半数。訪問者全体80人が分母ではない |
| 4 | NG | (3) テスト得点は収集していない | 得点上昇と因果関係を本文から確かめられない |
| 5 | NG | (4) 次の1か月は継続、それより先は未発表 | 未発表は、継続決定でも終了決定でもない |
| 6 | NG | (4) 帰宅方法について記述がない | バスとも、バスではないとも判断できない |
問
1
判定
T
根拠
(1) Tuesdays and Thursdays
確認する違い
2曜日の開室延長で一致
問
2
判定
F
根拠
(2) 回答50人、そのうち35人が利点を報告、15人は報告なし
確認する違い
80人全員が言った、とは矛盾
問
3
判定
T
根拠
(2) 35÷50=70%
確認する違い
回答者の過半数。訪問者全体80人が分母ではない
問
4
判定
NG
根拠
(3) テスト得点は収集していない
確認する違い
得点上昇と因果関係を本文から確かめられない
問
5
判定
NG
根拠
(4) 次の1か月は継続、それより先は未発表
確認する違い
未発表は、継続決定でも終了決定でもない
問
6
判定
NG
根拠
(4) 帰宅方法について記述がない
確認する違い
バスとも、バスではないとも判断できない
問2をNGにした人は、本文に反対の情報がある点を確認してください。回答者50人のうち15人はその利点を報告していません。したがって「訪問者80人全員がそう言った」という選択肢は、単に情報が足りないだけでなく、記述と両立しません。
一方、問5はFではありません。学校は今後の終了を発表したわけではなく、その先の継続を発表していないだけです。予定が確定していないことと、終了が確定していることは異なります。「不明」を「否定」に置き換えないでください。
問3は35人を80人で割ると誤ります。選択肢の主語は回答者なので、分母は50人。本文に人数が複数出たら、何の集団の人数かを横に書くと比較しやすくなります。
図解2 人数の入れ子
延長時間に訪問した生徒 80人
質問票に回答 50人
利点を報告 35人
残りの15人は報告なし
図解の見方
和訳の要点|誰についての結果なのか
図書室は火曜と木曜だけ閉室を16時から18時へ延ばしました。最初の4週間に延長時間を利用した生徒は異なる80人で、そのうち50人が質問票に回答し、35人が学校で宿題を終える助けになったと答えています。得点は集めておらず、回答者の経験が全訪問者に当てはまるとは限りません。訪問するかは本人が選んでおり、無作為な群分けでもありません。次の1か月は継続する予定ですが、それ以降の決定と帰宅方法は分かりません。
すべてを日本語で書き直す必要はありませんが、この範囲を説明できれば、誰の意見・どの期間・どの集団の数字かが整理できます。本文にない情報を一般常識で補うと、NGをT/Fへ変えてしまうので注意しましょう。
選択肢を五つの欄に分ける
| 問題 | 主語・集団 | 時点 | 数量・比較 | 述べている内容 | 根拠・判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| 例:問3 | 質問票の回答者 | 最初の4週間 | 過半数 | 宿題の利点を報告 | 35/50、T |
| 自分の問題__ | __ | __ | __ | __ | __ |
| 自分の問題__ | __ | __ | __ | __ | __ |
問題
例:問3
主語・集団
質問票の回答者
時点
最初の4週間
数量・比較
過半数
述べている内容
宿題の利点を報告
根拠・判定
35/50、T
問題
自分の問題__
主語・集団
__
時点
__
数量・比較
__
述べている内容
__
根拠・判定
__
問題
自分の問題__
主語・集団
__
時点
__
数量・比較
__
述べている内容
__
根拠・判定
__
選択肢のall/most/some、will/may、before/afterなどを確認します。ただし「強い表現だから必ず誤り」ではありません。本文が全員について述べていればallも正解になり得ます。言葉の印象より、本文がどこまで支えているかを優先します。
時間がかかる場合は、選択肢の主語と話題を手掛かりに該当段落へ戻り、その主張に必要な範囲を読みます。根拠が一文をまたぐこともあるので、機械的に前後一文だけで切らないようにしましょう。
復習は「正しい番号」より「判定理由」を残す
1回の復習例は、誤答2問の本文確認5分+T/F/NGの理由を説明5分+選択肢の一部を変えて再判定5分=15分です。たとえば問2のAll 80 visitorsを35 respondentsへ変えれば、本文と一致する文になります。どこを変えたら判定が変わるかを説明すると、違いを捉えられているか確認できます。
通し演習では正誤判定だけに時間を使いすぎず、立命館英語80分の時間配分の記録表とつなげてください。同じ問題の再解答と、初見の別問題の結果は分けて残します。
よくある質問
本文にない単語があるとNGですか。
いいえ。言い換えや本文から導ける表現であれば一致し得ます。単語の一致と内容の一致を分けます。
常識的には正しい内容ならTですか。
この練習では本文が判断の範囲です。現実にありそうでも、本文から確かめられないならNGです。
「必ず」「全員」は先に消してよいですか。
一律に消せません。本文も同じ範囲を述べていれば一致します。数量・範囲を照合する手掛かりとして使いましょう。
今日やること
間違えた一問について、「本文と逆なのか」「本文では決められないのか」を一行で説明してください。答え合わせをこの一行まで進めると、次の問題で確かめる点が決まります。根拠が見つからない答案は、問題冊子と自分の判定理由を持って相談できます。
出典・公式情報
情報確認日:2026年11月5日
この記事の位置づけ
親記事立命館英語の参考書ルート【2027】高3秋からの勉強法の実践編です。本文で扱った手順を、目的別に抜き出してまとめています。



