高2模試でE判定はやばい?
志望校を変える前に見る5項目
高2の模試で、第一志望がE判定だった。
成績表を開いた瞬間、
- 「この志望校は高望みだったのではないか」
- 「今から勉強しても間に合わないのではないか」
- 「次の面談で志望校を下げるように言われるかもしれない」
と不安になった人も多いのではないでしょうか。
しかし、高2の模試でE判定だったという理由だけで、すぐに志望校を下げる必要はありません。
一方で、「まだ高2だから大丈夫」と結果を放置するのも危険です。
高2のE判定は、合格できないという最終判定ではなく、現在の勉強と志望校までの距離を見直すための警告です。
この記事では、高2模試でE判定だった人が志望校を変える前に確認したい5項目と、次の模試までに実行する学習計画を解説します。
目次
結論|高2のE判定だけで志望校を下げる必要はない
高2の模試でE判定だった場合、1回の判定だけで志望校を変更する必要はありません。
最初に確認すべきなのは、次の5項目です。
- どの模試でE判定が出たのか
- D判定やC判定まで、どれくらい離れているのか
- どの科目・分野が判定を下げているのか
- まだ学習していない範囲がどれくらいあるのか
- 次の模試までの改善計画を作れるか
この5項目を分析した結果、「修正できる原因」が多いなら、志望校を下げるより先に勉強計画を変えるべきです。
反対に、数か月間勉強を続けても成績が変わらず、必要科目・学習時間・入試方式にも大きな問題がある場合は、志望校や併願校の組み方を見直す必要があります。
つまり、見るべきなのはEというアルファベットではありません。E判定になった原因と、次の90日でその原因を修正できるかです。
高2模試のE判定とは?「不合格確定」ではない
河合塾の全統模試では、合格可能性評価がA〜Eの5段階で示され、E判定は合格可能性20%以下と定義されています。もっとも、これは「模試を受けた時点」での合格可能性を示す評価です。
また、河合塾は、模試の志望者分布だけでなく、大学入試結果や年度内の志望動向などを踏まえてボーダーラインを設定しています。国公立大学の二次試験や私立大学では、大学・学部ごとのボーダーランクと受験者の評価偏差値を比較して判定します。
したがって、E判定は軽く考えてよい結果ではありません。
しかし、E判定を次のように読むのも間違いです。
- E判定だから、合格する可能性は一切ない
- E判定だから、志望校を今すぐ変更すべき
- E判定だから、勉強しても意味がない
模試が示しているのは、あくまで現在の得点や偏差値を前提にした評価です。
高2であれば、まだ学校で習っていない単元や、本格的に受験対策を始めていない科目が含まれていることがあります。今後の学習で変えられる要素と、簡単には変えられない要素を分けて考えましょう。
高2のE判定で確認したいこと
| 確認する内容 | 判断のポイント |
|---|---|
| 受けた模試 | 模試の母集団や出題範囲は自分に合っているか |
| 得点・偏差値 | E判定の中でもボーダーに近いか遠いか |
| 科目別成績 | 1科目だけが低いのか、全科目が低いのか |
| 学習範囲 | 未習範囲や未完成単元がどれくらいあるか |
| 成績推移 | 前回から上がっているか、下がっているか |
| 学習状況 | 勉強量ではなく、課題を修正できているか |
1.どの模試でE判定が出たのか
最初に確認したいのは、どの模試でE判定が出たのかです。
同じ大学・学部を書いても、模試によって受験者層、問題の難易度、出題範囲、判定方法が異なります。
たとえば、学校で一斉受験する模試と、難関大学志望者が多く受験する模試では、同じ偏差値や判定にならないことがあります。
そのため、
- 進研模試ではC判定だった
- 全統模試ではE判定だった
- 学校の実力テストでは校内順位が上がった
というように、結果が分かれることもあります。
ここで大切なのは、「どの模試が正しくて、どの模試が間違っているか」を決めることではありません。
模試ごとに見るべき役割
- 全国での現在位置を知る
- 志望校までの距離を確認する
- 科目別の弱点を特定する
- 時間配分や問題処理を確認する
- 前回からの成績推移を見る
判定が違う場合は、最もよい判定だけを信じるのではなく、複数の模試に共通して表れている弱点を探してください。
たとえば、どの模試でも英語長文の正答率が低いなら、問題は判定の仕組みではなく、英語長文を読むための語彙・文法・解釈にある可能性が高いでしょう。
反対に、ある模試だけ極端に悪く、普段は取れている単元で失点したなら、その1回だけで志望校を変更するのは早すぎます。
2.E判定の中で、D判定までどれくらい離れているのか
同じE判定でも、現在地は全員同じではありません。
あと数点でD判定に届く人もいれば、得点や偏差値に大きな差がある人もいます。
そのため、成績表を見るときは「E」という文字だけではなく、次の数字を確認してください。
- 志望校のボーダー偏差値
- 自分の評価偏差値
- D判定までに必要な得点
- 科目ごとの偏差値
- 志望者内順位
- 前回模試からの変化
例1:あと数点でD判定の人
英語で長文問題を1問多く正解すればD判定に届く場合、志望校を下げるよりも、英語長文の失点原因を修正する方が先です。
このタイプは、E判定という表示から受ける印象ほど、志望校との距離が遠くない可能性があります。
例2:全科目で大きく離れている人
英語・数学・国語のすべてで偏差値差が大きい場合は、1科目だけを改善しても判定が変わらない可能性があります。
この場合は、
- 何から手をつけるか
- 高2の冬までに何を終えるか
- 高3の春までにどのレベルへ進むか
を決めた長期計画が必要です。
ただし、差が大きいからといって、すぐに志望校を下げる必要があるとは限りません。重要なのは、現在の差を埋めるのに必要な勉強量と、実際に確保できる時間が合っているかです。
3.どの科目・分野がE判定の原因なのか
模試の総合判定だけを見ていると、何を直すべきか分かりません。
E判定を改善するには、成績を科目別、さらに分野別に分解する必要があります。
英語で確認する項目
- 英単語の意味が分からなかった
- 文法問題で知識が抜けていた
- 英文の構造を取れなかった
- 長文を最後まで読めなかった
- 内容は読めたが選択肢を切れなかった
- 英作文や和訳で点を落とした
たとえば英語長文の点数が低くても、原因が単語不足なのか、英文解釈なのか、時間不足なのかによって対策は変わります。単語不足の生徒が長文問題集だけを増やしても、根本的な改善にはつながりません。
数学で確認する項目
- 公式や典型解法を覚えていなかった
- 問題を見ても使う解法が浮かばなかった
- 方針は合っていたが計算ミスをした
- 時間が足りなかった
- 特定単元だけ正答率が低かった
- 解説を読めば分かるが、自力では解けなかった
数学では「解説を読んで分かった」と「初見で解ける」の間に大きな差があります。模試で解けなかった問題については、解説を理解するだけで終わらず、数日後に何も見ずに解き直せるか確認してください。
国語で確認する項目
- 現代文の根拠を本文から探せなかった
- 古文単語や文法が不足していた
- 漢文句法を覚えていなかった
- 記述問題で必要な要素を落とした
- 時間配分を誤った
国語は「その日の調子」で片づけられがちですが、複数回の模試で同じ分野を落としているなら、再現性のある弱点です。
理科・社会で確認する項目
高2では、学校でまだ全範囲を終えていないケースもあります。
したがって、未習範囲の失点と、すでに学習した範囲の失点を分けてください。特に問題なのは、習っていない範囲ではなく、すでに学校で学習したはずの範囲が定着していないことです。
4.未習範囲と「習ったけれど解けない範囲」を分ける
高2模試のE判定を分析するときは、間違えた問題を次の3種類に分類しましょう。
A:まだ学校で習っていない
現時点では解けなくても不自然ではない問題。ただし、いつ学習するかは決めなければいけません。
B:学校で習ったが忘れている
最も優先して復習すべき問題。一度は学習しているため短期間で改善できる可能性があります。
C:知識はあるが模試で使えなかった
得点を伸ばすうえで重要な問題。問題文から使う知識を判断できない・時間内に処理できないなど。
高2の段階でBとCが多い場合、単に参考書を先へ進めるよりも、復習や演習の方法を見直す必要があります。
| 分類 | 状態 | 次にすること |
|---|---|---|
| A | 未習範囲 | 学習予定を年間計画に入れる |
| B | 習ったが忘れた | 教科書・基礎問題へ戻る |
| C | 知識を使えなかった | 類題演習と時間を空けた解き直し |
| D | ケアレスミス | ミスの発生条件を記録する |
| E | 時間不足 | 大問ごとの時間配分を決める |
「ケアレスミスだった」で終わらせてはいけません。符号ミス、条件の読み落とし、設問の取り違えなど、同じ種類のミスを繰り返している場合、それは偶然ではなく学習上の課題です。
5.次の模試までの改善計画を作れるか
志望校を維持するかどうかを判断するうえで、最も重要なのがこの項目です。
E判定でも、原因が明確で、次の模試までの計画を具体的に作れるなら、まずはその計画を実行する価値があります。
一方で、
- 何をすればよいか分からない
- 参考書を決められない
- 学校と部活で時間が取れない
- 毎週計画が崩れる
- 模試の復習をしていない
- 勉強しているのに同じ失点を繰り返している
という状態なら、「努力が足りない」と自分を責めるより、計画の作り方を変えた方がよいでしょう。
高2秋の90日改善計画
11〜2週目:模試を分析する
- 全問題を解き直す
- 間違いをA〜Eに分類する
- 優先して直す3分野を決める
- 使用教材を各科目1〜2冊に絞る
- 平日と休日の学習時間を固定する
33〜6週目:基礎の穴を埋める
- 英語は単語・文法・英文解釈の不足部分を補う
- 数学は苦手単元の典型問題を自力で再現する
- 国語は古文単語・文法・漢文句法を固める
- 理社は既習範囲の抜けを優先して直す
77〜10週目:模試形式で使う練習をする
- 時間を計って問題を解く
- 初見問題で知識を使う
- 記述答案を作る
- 間違えた問題を再度解き直す
- 週ごとに正答率を記録する
1111〜12週目:次の模試に向けて調整する
- 制限時間を含めた通し演習をする
- 大問ごとの時間配分を決める
- 直前に復習するリストを作る
- 睡眠時間や受験当日の行動を整える
重要なのは、90日分の計画を一度作って終わりにしないことです。毎週、予定どおり進んだか・正答率は上がったか・同じミスを繰り返していないか・次の1週間で何を修正するかを確認してください。
E判定でも志望校を維持してよい人
次の項目に多く当てはまる場合は、現時点で志望校を下げるより、勉強計画を修正する方が先です。
- E判定になったのが今回だけ
- 前回より偏差値や得点が上がっている
- D判定までの差が大きくない
- 1〜2科目が総合判定を下げている
- 失点原因を具体的に説明できる
- 未習範囲の影響が大きい
- 次の模試までの計画を作れる
- 部活終了後など、今後学習時間を増やせる
- 志望校への意志が明確
- 併願校も含めて受験戦略を考えられる
志望校や受験戦略を再検討した方がよい人
次の状態が続いている場合は、第一志望を直ちに諦めるという意味ではなく、志望校・併願校・入試方式を含めた再検討が必要です。
- 複数回の模試で成績が下がり続けている
- 全科目で大きく差がある
- 模試を受けても復習していない
- 必要科目の勉強時間を確保できない
- 志望理由が曖昧
- 入試科目や配点を確認していない
- 学校推薦型・総合型・一般入試の方針が決まっていない
- 参考書や塾の課題をこなすだけになっている
- 計画を立てても毎週崩れている
- 本人が志望校を目指すことに納得していない
この場合でも、「第一志望を下げる・下げない」の二択にする必要はありません。
第一志望は維持しながら、
- 現実的な併願校を設定する
- 私立大学の受験方式を比較する
- 国公立と私立の科目配分を見直す
- 学部や学科の選択肢を広げる
といった方法があります。
関西の大学を目指す高2生が特に確認したいこと
京大・阪大・神戸大など難関国公立志望
難関国公立大学を目指す場合は、総合判定だけでなく、科目ごとのバランスを確認してください。
英語や数学が得意でも、国語・理科・社会を含む必要科目全体の学習が遅れていれば、総合力で差が開きます。
高2の秋は、難問ばかりに挑戦するより、英単語・英文法・英文解釈、数学の典型問題、国語の基礎知識、理社の既習範囲を安定させることが重要です。
大阪公立大学など公立大学志望
公立大学志望者は、大学名だけでなく、志望学部・学科の入試科目を確認してください。
同じ大学でも、必要科目や配点の考え方が異なることがあります。模試の総合偏差値だけを見るのではなく、自分が受験する科目でどれくらい点を取れているかを確認しましょう。
関関同立志望
関関同立志望の場合、英語が合否に与える影響は大きくなりやすいため、英語の失点原因を細かく分析する必要があります。
ただし、「英語だけ勉強すればよい」と決めるのも危険です。数学利用、共通テスト利用、学部個別方式なども含め、自分に合った受験方式を高2のうちから確認しておきましょう。
部活動と両立しながら関関同立を目指す学習計画については、既存記事「高2から始める|部活と両立して関関同立へ現役合格するための勉強戦略」でも詳しく解説しています。
模試の結果が返ってきた48時間以内にやること
模試の復習は、成績表を見て落ち込む時間ではありません。次の模試で同じ失点を防ぐための作業です。
当日:結果を数字で見る
- 総合判定
- 科目別偏差値
- 大問別正答率
- 志望校との差
- 前回からの変化
この段階では新しい参考書を買わず、何が原因だったかを整理してください。
翌日:間違えた問題を分類する
間違いを、未習・知識不足・理解不足・演習不足・時間不足・読み間違い・計算ミス に分けます。
2日目:次の1週間の行動に変える
「数学を頑張る」では不十分です。教材・範囲・期限まで決めます。
高2のE判定でやってはいけないこと
志望校をその日のうちに下げる
感情が大きく動いている日に、進路を決める必要はありません。まずは模試の種類、得点差、科目別成績、未習範囲、成績推移を確認しましょう。
勉強時間だけを急激に増やす
計画を変えずに時間だけを増やすと、同じ勉強法を長時間続けることになります。必要なのは、何時間やったかよりも、何をできるようにしたかです。
新しい参考書を大量に買う
模試で悪い結果が出ると、評判のよい参考書を追加したくなります。しかし、教材を増やすほど復習が分散しやすくなります。現在使っている教材で、問題を自力で解けるか・解法を説明できるか・数日後も解けるかを確認する方が先です。
SNSで合格体験記だけを見る
E判定から合格した人の体験談は勇気を与えてくれます。ただし、その人と自分では得意科目、開始時期、学校、部活、志望学部、使用教材が異なります。体験談をそのまま再現するのではなく、自分の成績表をもとに計画を作りましょう。
保護者はE判定を見た子どもにどう声をかけるべき?
お子様の模試でE判定が出ると、保護者も不安になるでしょう。
しかし、結果が返ってきた直後に、
- 「このままで大丈夫なの?」
- 「もっと勉強しなさい」
- 「志望校を下げた方がいいんじゃない?」
と伝えると、本人が結果を分析する前に、模試そのものから目を背ける可能性があります。
最初は、次のように質問してください。
- 前回より上がった科目はどれ?
- 一番改善できそうな分野はどこ?
- 次の模試はいつ?
- 今の計画で困っていることはある?
- 志望校は今も目指したいと思っている?
保護者の役割は、判定を見て進路を決めることではなく、本人が冷静に現状を分析できる環境を作ることです。ただし、本人だけでは計画を立てられず、家庭内で同じ話を繰り返している場合は、学校や塾など第三者へ相談する方法もあります。
よくある質問
高2でE判定でも志望校に間に合いますか?
間に合うと断定することはできませんが、高2のE判定だけで不合格が決まるわけではありません。現在の得点差、苦手科目、未習範囲、確保できる勉強時間を分析し、次の模試までに改善できる計画を作れるかで判断してください。
E判定なら志望校を下げるべきですか?
1回のE判定だけで下げる必要はありません。複数回の成績推移、必要科目、志望校との差、学習状況を確認したうえで判断しましょう。第一志望を維持しながら、併願校を現実的に設定する方法もあります。
高2の模試判定は気にしなくてもよいですか?
気にしすぎる必要はありませんが、無視してはいけません。判定そのものより、どの科目・分野で失点し、次にどう直すかを重視してください。
河合模試と進研模試で判定が違うのはなぜですか?
模試によって受験者層、問題の難易度、出題範囲、判定方法が異なるためです。よい判定だけを選ぶのではなく、複数の模試で共通している弱点を確認しましょう。
模試の復習は何から始めればよいですか?
間違えた問題を、未習・知識不足・理解不足・演習不足・時間不足・ミスに分類するところから始めます。その後、優先順位の高い3分野を決め、次の1週間の学習内容へ落とし込みましょう。
塾に通えばE判定から上がりますか?
塾に通うだけでは判定が上がるとは限りません。重要なのは、模試分析、志望校からの逆算、教材選定、毎週の進捗確認が行われるかです。塾を検討する場合は、授業内容だけでなく、学習計画と実行管理の仕組みも確認しましょう。
まとめ|E判定ではなく「次の90日」を見る
高2模試でE判定だったとしても、その結果だけで志望校を下げる必要はありません。
確認すべきポイントは次の5つです。
- どの模試でE判定が出たのか
- D判定まで、どれくらい離れているのか
- どの科目・分野が判定を下げているのか
- 未習範囲と既習範囲を分けられているか
- 次の模試までの改善計画を作れるか
E判定を見て最初にすることは、志望校の変更ではありません。成績表を分解し、改善できる課題を見つけ、次の90日間の行動に変えることです。
反対に、何を直せばよいか分からないまま勉強を続けると、参考書や勉強時間を増やしても、同じ結果を繰り返す可能性があります。
現論会大阪梅田校・四条烏丸校では、模試の成績表、現在使っている教材、部活や学校の予定を確認したうえで、志望校までの学習計画を整理しています。入塾を決めるためではなく、今の志望校を維持してよいのか・どの科目を優先すべきか・高2の冬までに何を終えるべきかを確認するための相談としても利用できます。模試の成績表をもとに、志望校別の逆算表を一緒に作成します。





