「最後の大問に手が届かない」。それだけで速読教材を増やす前に、どこで時間を使ったかを分けてみましょう。英文を理解する時間、根拠を探す時間、選択肢を比べる時間では、必要な練習が違います。この記事では、短いオリジナル問題と記録表を使って、自分の次の課題を一つ決めます。
2027年度の英語リーディングは80分・100点です。大学入試センターの受験案内で確認できます。以下の配分や練習日程は編集部の提案で、本番の大問構成や得点上昇を予測するものではありません。全科目の配分から考えたい人は、親記事の共通テスト100日前からの計画へ。
最初に「時間無制限なら解けるか」を確かめる
初見の問題を80分で解き、終了時点の解答を残します。その後は色の違うペンを使い、答えを見ずに未解答部分を続けてください。追加で正解できた問題と、時間をかけても間違えた問題を分けます。解説を読んでから正解できても、この分類には使いません。
| 観察したこと | 原因の仮説 | 次に試す練習 |
|---|---|---|
| 時間を延ばしても文の意味が取れない | 語彙・構文の理解に穴がある | 止まった一文を主語・動詞・修飾に分ける |
| 内容は説明できるが同じ場所を何度も探す | 情報の場所を保持できていない | 段落や資料に短い役割メモを付ける |
| 根拠は見つかるが二択で長く止まる | 選択肢の差を比較できていない | 数量・時刻・条件の違いを一つ言葉にする |
| 終盤だけ未解答が多い | 前半で使った時間が後半を圧迫 | 区切りごとの経過時間と保留問題を記録する |
観察したこと
時間を延ばしても文の意味が取れない
原因の仮説
語彙・構文の理解に穴がある
次に試す練習
止まった一文を主語・動詞・修飾に分ける
観察したこと
内容は説明できるが同じ場所を何度も探す
原因の仮説
情報の場所を保持できていない
次に試す練習
段落や資料に短い役割メモを付ける
観察したこと
根拠は見つかるが二択で長く止まる
原因の仮説
選択肢の差を比較できていない
次に試す練習
数量・時刻・条件の違いを一つ言葉にする
観察したこと
終盤だけ未解答が多い
原因の仮説
前半で使った時間が後半を圧迫
次に試す練習
区切りごとの経過時間と保留問題を記録する
原因は重なることもあります。「読むのが遅い」でまとめず、直近の答案で多いものから一つ選びます。時間無制限の正答率も低いなら、速く解く練習だけを増やさず、理解の補修を残しましょう。
図解1 時間不足の分岐
解説を読んでから正解できた問題は、この分類には使いません。
ミニ演習|時刻・参加条件を照合する
次の案内とメール、設問はすべて編集部作成です。実際の共通テスト問題ではなく、短い資料で処理手順を確かめる練習です。まず時計を見て、解き終えたら所要時間を記録してください。読む速さを競う課題ではありません。
案内:School Open Day — Saturday
| Session | Time | Who can join? |
|---|---|---|
| Garden tour | 9:20–9:50 | No booking needed |
| Repair workshop | 10:00–10:50 | Booking required; age 16 or over |
| Photo walk | 11:10–11:50 | No booking needed |
Session
Garden tour
Time
9:20–9:50
Who can join?
No booking needed
Session
Repair workshop
Time
10:00–10:50
Who can join?
Booking required; age 16 or over
Session
Photo walk
Time
11:10–11:50
Who can join?
No booking needed
メール
Hi Mei,
I'll reach school at 9:40. I haven't booked any sessions, and the repair workshop is fully booked now. I'm 17, so age isn't the problem. I'd like to attend one complete session with you. I need to leave at 12:00. Could you choose a session that works for both of us? You said you would be free all morning.
Thanks, Leo
- 問1:LeoがMeiと最初から最後まで参加できるのはどれですか。 A Garden tour/B Repair workshop/C Photo walk/D どれも不可
- 問2:Repair workshopに参加できない理由は何ですか。 A 年齢が足りない/B 開始時刻に間に合わない/C 必要な予約ができていない/D 12時以降に終わる
- 問3:Garden tourに最初から参加するには、9:40の到着予定を最低何分早める必要がありますか。 A 10分/B 20分/C 30分/D 40分
解答と、読む場所の選び方
問1はC。到着9:40より後に始まり、予約不要で、12:00までに終わるPhoto walkが条件をすべて満たします。Garden tourは到着時点ですでに始まっています。Repair workshopは17歳という年齢条件を満たしますが、予約の条件を満たしません。
問2はC。本文の「予約していない」「現在は満席」を合わせます。年齢だけ確認して選ぶと、別の参加条件を落としてしまいます。問3はB。開始9:20と到着9:40の差は20分です。終了9:50を計算の基準にしないよう注意してください。
この練習で必要なのは、すべての英文を日本語に書き直すことより、設問で求められた条件を読み取り、複数の資料と照合することです。ただし、長文の主旨問題まで数字探しだけで解けるわけではありません。文章全体の論理を読む設問では、段落のつながりも確認します。
図解2 条件の照合
全条件が○の候補を選びます。1つでも×があれば、その候補は条件を満たしません。
答案ログは「遅かった」から一段具体的に
| 問題・資料 | 止まった箇所 | 読む/探す/選ぶ | 次の一手 |
|---|---|---|---|
| 記入例:予約案内 | 17歳だけ見て修理を選んだ | 選ぶ | 年齢・予約・時刻を別々に照合 |
| 自分の答案:__ | __ | __ | __ |
| 自分の答案:__ | __ | __ | __ |
問題・資料
記入例:予約案内
止まった箇所
17歳だけ見て修理を選んだ
読む/探す/選ぶ
選ぶ
次の一手
年齢・予約・時刻を別々に照合
問題・資料
自分の答案:__
止まった箇所
__
読む/探す/選ぶ
__
次の一手
__
問題・資料
自分の答案:__
止まった箇所
__
読む/探す/選ぶ
__
次の一手
__
短い資料なら「学校案内」「申込条件」「変更メール」のような見出しメモが使えます。すべての文に印を付けると、読む作業が増えることもあります。記号は、戻る場所が分かる程度に絞ります。記録自体に時間を使いすぎる場合は、演習後に止まった箇所だけ振り返って構いません。
80分の中で、見直し時間を先に分ける
検証用の一例は、全体確認2分+全大問の解答73分+見直し5分=80分です。大問ごとの時間は、使う過去問の構成と自分の記録から73分を分けます。全員に同じ大問別の分数を当てはめません。マーク作業もこの80分に含め、最後の5分に全問の転記をまとめないようにします。
| 区切り | 予定した経過時間 | 実際の経過時間 | 保留した設問 |
|---|---|---|---|
| 全体確認終了 | 2分 | __ | ― |
| 前半の区切り(自分で設定) | __ | __ | __ |
| 後半の区切り(自分で設定) | __ | __ | __ |
| 全大問への着手終了 | 75分 | __ | __ |
| 見直し終了 | 80分 | __ | __ |
区切り
全体確認終了
予定した経過時間
2分
実際の経過時間
__
保留した設問
―
区切り
前半の区切り(自分で設定)
予定した経過時間
__
実際の経過時間
__
保留した設問
__
区切り
後半の区切り(自分で設定)
予定した経過時間
__
実際の経過時間
__
保留した設問
__
区切り
全大問への着手終了
予定した経過時間
75分
実際の経過時間
__
保留した設問
__
区切り
見直し終了
予定した経過時間
80分
実際の経過時間
__
保留した設問
__
予定を超えたら、今の設問で何を確認すれば答えが決まるかを考えます。手掛かりがなく止まり続けるなら、戻る印を付けて次へ。戻った際は、問題番号と解答欄も確認します。保留を増やすこと自体が目的ではなく、正解数・未解答数・誤答原因を合わせて調整するための記録です。
次の7日間は、一つの仮説を試す
| 日 | 作業 | 目安 |
|---|---|---|
| 1日目 | 初見1回を80分、続けて追加解答と分類 | 80分+振り返り30分 |
| 2日目 | 理解できなかった文を精読 | 25分 |
| 3日目 | 資料の見出しと根拠の場所を確認 | 25分 |
| 4日目 | 二択の違いを数量・条件で説明 | 25分 |
| 5日目 | 弱点の短い類題を解く | 25分 |
| 6日目 | 同じ方式・難度を意識した初見の別回を80分 | 80分+振り返り30分 |
| 7日目 | 前後の記録を比べ、次週の課題を一つ決める | 30分 |
日
1日目
作業
初見1回を80分、続けて追加解答と分類
目安
80分+振り返り30分
日
2日目
作業
理解できなかった文を精読
目安
25分
日
3日目
作業
資料の見出しと根拠の場所を確認
目安
25分
日
4日目
作業
二択の違いを数量・条件で説明
目安
25分
日
5日目
作業
弱点の短い類題を解く
目安
25分
日
6日目
作業
同じ方式・難度を意識した初見の別回を80分
目安
80分+振り返り30分
日
7日目
作業
前後の記録を比べ、次週の課題を一つ決める
目安
30分
合計は350分、5時間50分の例です。他教科・学校課題を含む週間計画の中に置き、必要なら二週間に分けます。同じ問題の解き直しは手順練習には使えますが、記憶の影響があるため初見の速度改善とは分けて記録します。別回どうしにも難度差があり、一度の点差だけで効果を断定しません。全科目への配分は失点別・週間計画で整理できます。
初見の比較について
よくある質問
先に設問を読むべきですか。
資料照合では条件の見落としを防ぐ助けになりますが、先読みで時間を使いすぎることもあります。設問の要点をつかむ範囲で試し、得点と所要時間を記録してください。
辞書を引きながら練習してよいですか。
精読の時間には使えます。本番形式の80分演習では使わず、知らなかった語を後で確認し、練習の条件を分けます。
何分で解ければ完成ですか。
この短い例題に合格基準はありません。根拠を説明できることを確認し、公式過去問では80分内の得点・未解答・再発した誤りを追います。
今日やること
直近の答案から一問だけ選び、時間を使った理由を「読む・探す・選ぶ」で書いてください。そこが決まると、次の練習を絞れます。全体の復習手順は模試返却後7日の復習へ。自分では原因を分けにくい場合は、答案・問題冊子・時間のメモを持って学習計画を相談できます。
出典・公式情報
情報確認日:2026年11月5日
この記事の位置づけ
親記事共通テスト100日前【2027】10月からの100日計画の実践編です。本文で扱った手順を、目的別に抜き出してまとめています。



